「今の会社で続けていくイメージが思い浮かばない」
「今の仕事が辛すぎて辞めたいけど、辞めた後が怖くて辞められない」
このようにモヤモヤした気持ちを抱えながら仕事をしていませんか?
そんな貴方にキャリアブレイクという選択肢をご紹介します。
キャリアブレイクとは
一時的に雇用から外れる離職や休職などキャリアの途中にある空白期間を
キャリアブレイクと呼びます。
日本ではまだあまり聞いたことがないかと思いますが
欧州やアメリカでは一般的な考え方です。
「それってただの無職やニートなのでは?」
と思う方いるかもしれません。
確かに形式としてはそうなのではありますが
キャリアブレイクをする人は苦しみや葛藤を抱えながら
人生について思案している状態の人が多いとのことです。
無職=無価値な時間と思われてしまいますがこれは誤解です。
無職中にスキルアップのためにスクールに通ったり
なかなか会えない人に会いに行ったり、これからの生き方について
深く考えを巡らせてみる、など
これからの人生に必要なものに出会える可能性があります。
つまりは、ただ何もしない人ではなく
あえて普段出来ないことに積極的にかかわったり
向き合おうとしているパワープレイヤーであるのです。
このキャリアブレイク中に得た経験や価値観が
新たな道や可能性に気づかせてくれるとのこと
今回は、北野貴大さん著書の
「仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢 -次決めずに辞めてもうまくいく人生戦略-」
から、キャリアブレイクのことについて解説してみようと思います。
キャリアブレイクの種類
キャリアブレイクには大きく分けて、以下の4つの型が存在します。
ライフ型 | 妊娠・出産やケガや病気などで身体的・精神的に療養が必要な人がとる型。 仕事より優先度の高い人生のイベントが発生し、計画的にまたは予測せずに発生する。 世間や周囲の人からの認知や理解もあり、社会的にも認識されている型 |
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グッド型 | 自分を理解し活かす、良い働き方(グッド)を目指す型 より良い働き方を模索するために、休職や離職を使用し 自身を客観視したり、自身に合う環境を探すことに時間を使う型 |
センス型 |
子供の頃から周りの期待に応え、大企業に就職しているような |
パワー型 |
ワーキング・ホリデーや留学、世界旅行など明確な行動目的を持っている人がとる型。 |
キャリアブレイクをする理由
なんか違うという感情からくる違和感
キャリアブレイクに限らず、休職や離職をする人の多くは
センス型が多いのではないかと思います。
私も、休職を何度も体験しています。
元々は潰瘍性大腸炎の治療のためだったので、ライフ型の理由になりますが
異動先の業務に馴染めず、「なんでうまくやれないんだろう」と思い悩む日々でした。
本書では、辞めた人たちの中には「私が私じゃなくなる」「自分のことが嫌いになりそう」
というような感性を持っているひとが多いとのこと。
このように自分の感性が壊されてしまうのを守る手段の一つとして
キャリアブレイクは存在します。
自分に合わない価値観をブレイクする
違和感を感じる価値観を持つ人たちがいる環境に身を置いていると
自分が本当に価値を感じる価値観とは何なのかが分からなくなってしまいます。
だから、一旦その環境から離れてみることで自身の価値観を見直すことができ
不要だと思えば手放すことができます。
例えば、学校への不登校を自身で決めた「ゆたぼん」さんは
不登校の理由に、学校の先生に従順に従う生徒たちをみて「ロボットのようだ」と感じ
ここにいたら、自分もロボットになってしまうと思うようになったからと言っています。
これもキャリアブレイクによって価値観をブレイクするための行動だったと言えるでしょう。
キャリアブレイクの効果
キャリアブレイクをすることで得られる効果は
「自分の進む道に気が付けること」です。
その道は様々で、休職中の会社に戻ったり、別の企業に再就職したり
個人事業主や起業をしたり様々です。
ただ、どの選択でも共通しているのが
自身で気づき、選択ができるようになったということ。
今まで社会の常識に囚われていたひとや、他人の価値観で生きていた人が
自分が納得する生き方を選択できるようになったのです。
敷かれたレールを行くのか
新しく見つけたレールを行くのか
あなたはどちらがいいと思いますか?
キャリアブレイクも立派な実績
今までは、無職や休職期間はネガティブな要素として扱われてきましたが
近年では、この期間の経験を生かすということで、ポジティブに扱われる場合も増えてきています。
本書ではキャリアブレイクした人を採用した代表の方のコメントが記載されています。
「キャリアブレイク中の経験がこの会社で生かされるだろと思った」
とのコメントや
「生きることにちゃんと悩んだ。生きることをちゃんと迷うということを経験した」
ということも評価の対象となっていました。
このように、離職したとしても、その間にどのような経験をして
どんなことを感じたか、というもは立派な実績であり、貴重な価値として評価されるようになりつつあります。
キャリアに正解はない
「キャリアブレイクしたからといって必ず人生が好転するの?」
「その後の人生が失敗したらどうするんだ!」
と思う方もいるかと思います。
確かに、必ずしも人生が好転するかと言われるとそういうわけではないかもしれません。
しかし、だからと言って「違和感を感じる生き方」を続けることの
答えにもなっていないと思います。
私は休職中は、「周りに迷惑をかけてしまう」という焦りから
十分な休職期間をとらずに復帰し、また調子を崩し休職・・・と言うのを
繰り返していました。
このように、休職は無意味な時間で早く辞めなければならないというような
意識でいたら、本当に無意味な時間になってしまいます。
休職、無職を無意味な時間と捉えるか、新たなステップと捉えるか
意味づけによって内容が全く変わります。
キャリアブレイクは、この意味づけに対しじっくり悩み、考え
各々が答えを出すための時間をくれます。
なので、決められた正解はありません。
正解は自分自身で見出し、作り出すものなのです。
しかし、どれだけ悩んでも結局答えがでない場合もあります。
その様な場合は「とにかく前へ進むしかありません」
本書では最後に、思想家でもあり哲学者であるフリードリヒ・ニーチェの言葉が紹介されているので、ここでも紹介いたします。
「世界には、きみ以外には誰も歩むことのできない唯一の道がある。
その道はどこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら進め。」フリードリヒ・ニーチェ
休んでいる時も、悩んでいる時も停滞しているのではく
前へ進んでいるんだと信じて、前へ進もう。
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