生き方探し

身を粉にして働いていた時に起きたこと

サラリーマン時代、まだ若手だった頃
がむしゃらに働いていた時期がありました。

当時の私は「仕事を最優先にしなければならない」
という意識に囚われており、自分のことは省みず
仕事に明け暮れていました。

それが理由かは定かではありませんが
一番忙しく働いていた時期に潰瘍性大腸炎という難病指定の病気を発症しました。

キャリアブレイクした今
この時期に私はどういう人間で、どのような生き方をしていたのか
を省みてみようと思い、以下記述していこうと思います。

また

身を粉にして働いているけど報われない
仕事をしたいわけじゃないのに何で働いているのかわからない

みたいな人へのちょっとしたアドバイスにもなればいいなと思います。

なぜ仕事を最優先にしなければならないと
思っていたのか

約17年ほど前、新卒で会社に就職した時代は
「ライフワークバランス」というような、仕事も生活も充実させよう!
みたいな雰囲気はなく「若手は夜遅くまで残ってでも早く仕事を覚えろ!」
という雰囲気の時代でした。

また、父親の影響もあったのかなと思います。
朝早く、私が起きる前に仕事に向かい、夜も遅くまで仕事をしていたり
お酒でストレスを解消していたりしている姿を見て

「仕事って辛く大変なもので、それでも我慢してやらなければならないこと」

だと、思い込んでしまったのかなと思います。

実際に就職して、仕事をするようになると
定時で上がれる日などほぼなく、毎日2,3時間残業するのが当たり前だったし
繁忙期は終電で帰ることも珍しくありませんでした。

今思い返すとぞっとするような働き方してたなと思いますが
当時は、周りもそんな感じで働いていたし
それが普通なんだと思い込んでいたんですよね。

「プライベートを充実させよう!」という思いもあったとは思います。
でも、仕事に時間を取られすぎて仕事以外のことを考える余裕もありませんでした。

で、そのうちに自分の意志とは関係なく「なんかそういうものだから」という
理由で「仕事は最優先にするものだ」という意識が固まってゆき
囚われてしまっていきました。

潰瘍性大腸炎の発症で世界が変わった

そんな生き方をしていたある日、潰瘍性大腸炎という病気を発症します。
症状の詳しい内容は以下の記事を参照ください。

初めましてと言うか、お久しぶりと言うか初めましての方は初めまして、そしてお久しぶりです。 草なぎです。 約2年前ほど前にブログを立ち上げましたが、すぐに投稿をやめてし...

症状について簡単に言いますと
大腸に原因不明の潰瘍が発生して、そこから出血や痛みなどの
症状を引き起こす病気です。

この病気を発症してからは、今までのような仕事の仕方ができなくなりました。
ちょっとでも無理をしようとすると、症状が悪化するんです。

でも「今まで通りに仕事をしないといけない」
と焦り、無理をして悪化して休んで、ちょっと回復したら
休んだ分を取り戻そうとしてまた無理をして、悪化して・・・を繰り返しました。

そんなことを繰り返していると
まともに仕事ができないことのほうが多くなります。

新しいことにチャレンジしてみようと思っても
途中で症状が悪化し、諦める・・・ということもよくありました。

そして最終的にはこんなことを思うようになりました。

「自分はなんて無能なんだ」
「迷惑をかけてばかりで皆に申し訳ない」

こうして今までの世界がまるで「地獄」のように感じるようになりました。

世界を変えろという合図でもあった

今思えばですが
世界が地獄のように感じるようになったのは

「今までと同じようにやらなければいけない」

という意識が原因だったと思います。

病気になってから、当たり前に出来ていたことが出来なくなりました。
これは「今までのやり方を改めろ」という体からのメッセージだったのだと思います。

「自分は無能だから」と思い込んでいたため
これに気づくまでにかなりの時間がかかりました。

でも気が付いてからは、また世界が変わりました。

まず、初めに気が付いたことは

嫌なことは嫌だとはっきり言った方がいい

です。

「いや、社会人なら嫌な仕事だろうがやるべきなんじゃないの?」
と思うかもしれません。

確かに、好きな仕事ばかりやれるというのは難しいかもしれません。
ですが、自分から「こういう仕事は嫌だ」
ということをはっきり発言しておくと

「こいつはこういうやつなんだな」

という認識になり
自分にとって嫌な仕事は頼まれなくなってきます。

全ての嫌な仕事から全て開放されるわけではないですが
嫌な仕事を頼まれる可能性は低くなります。
このおかげで、私の精神的負担は大分軽くなりました。

全てを背負う必要はない

根本的な話になりますが
私が勤めていた会社に入社したのは、やりたい仕事があったからではありません。

大企業で安定している業界だったから、という理由だけで選びました。
よくある「良い企業を選んだ」って話ですね。

だから身を粉にして働く理由もないはずなのですが
周りを見ると

「頑張らなければいけない」
「努力している姿を見せなければいけない」

みたいな雰囲気でみんな働いているので
それに流されちゃうんですよね。

今はライフワークバランスという意識が普通になってきているので
仕事は適度にやって休みましょうという意識が推奨されていますが、結局のところ

周りの雰囲気に流されて仕事している

ということに変わりはありません。
そんな雰囲気に流されてやる仕事ってどうなんだろうと私は思ったので
会社を辞めたわけですが、そういう仕事の仕方を否定するつもりもありません。

ただ、「こうしなければいけない」みたいな意識で
仕事を続けると、私のように病気になったり体壊したりしてしまうことにつながります。

なので、その対処法として

自分の主張を持つ

ってことは大切です。

「嫌なことは嫌だとはっきり言う」というのもその一つです。
そうすることで、自分の不可侵領域を確保するみたいな感じです。

流されて仕事を続けると、「あれやって」「これやって」と
やりたくもない仕事をどんどん任せられるようになります。

それが積み重なっていくと
やりたくもないことに責任を持たなくてはならなくなります。

そんな状態では満足いく仕事なんて出来っこないです。

全てのことに責任を背負う必要はありません。
責任にも適材適所があって、自分に合わなければ
任せてしまえばいいのですから。