2024年の12月31日で、約17年間勤めた会社を退職することにしました。
退職に至った経緯について、自分の心の整理をする意味でも残しておこうと思います。
辞める理由について
初めに、辞める理由について結論から言いますと
大きな理由は以下の3つになります。
①キャリアブレイクをしてみたかったため
②今の仕事を続けることに疑問を感じるようになったため
③自分にとって「自由」で「心地よい」生き方を見つけるため
以上の3つが辞める理由になります。
それぞれの理由について、詳しく説明していこうと思います。
と、その前に3つの理由の比重(重要度)をグラフで表してみました。
どの理由も大体比重としては同じくらいなのですが
自分にとって「自由」で「心地よい」生き方を見つけるため
が、自分の中では一番重要な理由となっています。
今の段階では抽象的で、「つまりどういうこと?」って感じだと思いますが
詳しい内容はこの後述べていこうと思います。
キャリアブレイクをしてみたかったため
それでは「①のキャリアブレイクをしてみたかったため」
から行ってみましょう。
まず、キャリアブレイクとは何なのか、簡単に説明すると
一時的に離職したり、休職したりして
自分を見つめなおしたりするための時間をつくることをキャリアブレイクと言います。
以前の記事でキャリアブレイクのことは書いているので
詳細を知りたい方はそちらへどうぞ
では、キャリアブレイクって具体的にどんなことをするのか
例を挙げると
・今の仕事は自分に合うのか疑問に思い、一旦長期間の休みを取る
・世界一周旅行をしたいと思い、会社を辞める
・精神疾患になってしまったので、療養のために休む
などのような感じです。
人生の夏休みを取るみたいな感じでしょうか。
私も一度会社を辞めてゆっくり考える時間を取りたい
という思いから、キャリアブレイクをしてみたいと思ったというところではあります。
でも、ゆっくり考える時間が欲しいなら一旦休職にすればいいんじゃない?
と思う方もいるでしょう。
確かにそれも一つの手段ではあります。
しかし、私はそれでも会社を辞める決断をしました。
なんでかと言うと、すでに休職は何度も経験済みなんですよね。
潰瘍性大腸炎の治療や療養で。
そして、その休職期間が終わるたびに
「会社復帰したくねえええ!」
と思いながら、仕方なく復帰していました。
仮に今休職したと想像してみても
それは変わらないなぁというのもあり
「だったらこの際辞めてしまった方がいいのでは?」
と思った次第でございます。
それともう一つの理由として
こちらが重要な理由なのですが
「自分自身が何かに追い込まれていくような感覚」
を3年前くらいから感じていまして、それが年々強くなっていく感覚がありました。
世間ではこれをミドルクライシスと呼ぶみたいなのですが
私にはもっと前に同じような感覚を味わったことがありました。
それは、潰瘍性大腸炎の投薬治療を止める決心をした時のことです。
薬は効き目はあるにはあるけど、完全には症状を抑え込めていない。
薬の効果より、副作用の方が気になってきた。
本当にこの治療法を続ければよくなるんだろうか
と言うように
「投薬治療を続けることが自分にとって本当に正しい道なのだろうか」
と疑問を持つようになりました。
薬も効き目が少しずつ悪くなっていっている感覚もあり
「自分自身が何かに追い込まれていくような感覚」
を感じていました。
これとまったく同じ感覚だったんです。
ただの感覚論だろと思われるかもしれません。
しかし、私にはこの感覚を無視することはできませんでした。
なぜなら
潰瘍性大腸炎の投薬治療を止めたという選択は
私にとって間違っていなかったと思えるからです。
投薬治療を止めた後、他に何か治療の方法はないのか
ネットや本で調べたり、実際に試してみたりと
色々と行動をしてきました。
効果を感じられずに終わったことの方が多かったですが
その過程で健康的な習慣が身に付きましたし、精神面でもかなり成長できたと思います。
結果的には大成功だったわけです。
なので、この感覚に従うことにしました。
これが私のキャリアブレイクをする理由です。
今の仕事を続けることに疑問を感じるようになったため
仕事を辞める理由として一番まとも?というか、よくある理由の一つかと思います。
今勤めている会社は、大学卒業後に新卒で入社してから約17年間働いていたことになります。
具体的な社名は言えませんが
通信インフラに関連する、それなりに大きな規模の企業です。
給料は今の日本企業の平均年収よりは少し上くらい貰えていました。
休暇は取ろうと思えばしっかり取れましたし
働いている人たちも温厚な方が多く、私が潰瘍性大腸炎になった後も
あまり負担が掛からないよう配慮していただいたり
それによって態度を変えるような人もいませんでした。
これを聞くと
「何でそんな優良企業辞めるんだ!?もったいない!」
と思うでしょう。
はい、確かに私もそう思います。
でも、どうしても
今の仕事をしていると疑問を感じるようになってしまったんです。
通信インフラ関連の仕事は無意味だとか思ったことはありません。
現代社会では必須と言われるくらい重要ですし、私にとっても必要な仕事だと思います。
では、何が疑問に感じる要因なのかと言うのを整理してみたところ
自分の価値観に合わなくなってきているのではないか
という答えにたどり着きました。
通信インフラは社会の基盤であり、通信が出来なくなったり
誤作動を起こすことは避けなければなりません。
これらのような不具合を防止するために
業務上厳しいルールが課せられることになります。
明確に手順が決められていて、その通りに進めなければならず
もし一つでも手順を飛ばしてしまい、少しでも不具合を起こしようものならば
その時点で作業はストップし、お客さんから弁明を求められます。
そのため、上司からはことあるごとに
「事故を起こさないように仕事をしましょう」
と言われ続けながら仕事をしていました。
不具合を起こすわけにはいかないので、厳しいルールや
「絶対に事故を起こさない」という意識を持って仕事をすることは
大切なことだと思います。
私も初めのうちは「そういうものなんだろう」と特に考えもせず
仕事をしていましたが、いつからかこれらの考え方や意識の持ち方が
「自分には辛いな」と思うようになってきました。
その理由には、元々「物作りが好きだった」というのが
あるんじゃないかと思います。
子供の頃は、プラモデルをつくることが好きでした。
絵を描くことも好きで、オリジナルマンガを描いて
友達に読んでもらってたりしました。
また、ミニ四駆にもハマって、パーツを組み替えて自分だけの
マシンをつくることに没頭してたりしました。
このように、あれこれ試行錯誤して
自分の作品をつくるということが好きなんだと思います。
しかし、今の仕事は
・決められたルールを厳守して作業する
・事故を起こさないように作業する
という、自分の価値観とは真逆の価値観で仕事をしなければなりません。
「それだったら入社前から分かってたことなんじゃない?」
と思うかもしれません。
確かにそうかもしれません。
でも、なぜ価値観と真逆の仕事に就いてしまったのかと言うと
社会の常識に飲み込まれていたからだと思います。
私の価値観から客観的にみれば、「クリエイティブな仕事」に就くことが
ベストな道かと思います。
しかし、私にはその「クリエイティブな仕事」に就く自信がありませんでした。
世間的にその様な仕事は「選ばれた存在」にしかなれないと言われていて
ビビッてしまっていたんです。
それと、普通の就活での常識としては
「大企業」で「安定」している会社を選ぶのがベストである。
というものが常識でした。
「仕事とは厳しいもので、辛くても頑張らなければならない」
そう思い込んで必死になって頑張って来ましたが
ある日潰瘍性大腸炎になって、頑張れなくなりました。
それからは正直ダラダラと仕事をしていたと思います。
与えられたことに対しては誠実に対処してきたつもりですが
目的もなく、ただ金策のために仕事をしてきました。
そんな生き方に、閉塞感を感じるようになったというのが
今の仕事に疑問を感じるようになった要因かと思います。
自分にとって「自由」で「心地よい」生き方を見つけるため
3つ目の理由はこれからのこと、「未来」へ向けての話になります。
仕事を辞めた後はどうするのかと言うと
具体的に何をやるというのは決めていません。
ただ、こういう方向性で生きていきたいというのはありまして
それがこの
自分にとって「自由」で「心地よい」生き方を見つける
と言うのがテーマになっています。
「自由」の定義は人によって様々かと思いますが
自分にとっての「自由」とは
自分の理由で生きる
”自分の心に従って決断し、自分で生きる理由を決めて生きる”
これが私にとっての「自由」です。
そのための行動にリソースを全て振り分けるために
会社を辞めます。
正直「こんな理想を叶える生き方なんて自分にできるのか?」
と、まだ完全に信じることはできません。
まず簡単には見つからないだろうし
その過程でたくさんの失敗をすることになると思います。
結果的に理想を叶えられなかったという結果になるかもしれません。
でも、それはそれでいいと思っています。
貴重な経験として自分に残るし
それを元に予想もつかない人生を送れるかもしれませんから。
だから、とにかく全力でこの世界を、この人生を楽しもうと思います。
生きることに、生きたことに後悔しないように。
これは自分のための物語
これまで人生の区切りとして色々なイベントがありました。
高校受験・大学受験・就職
そして、潰瘍性大腸炎になったことで初めて大きな人生の挫折を味わい
何のために生きているのか分からなくなりました。
潰瘍性大腸炎を発症した20代中盤あたりから30代前半位までは
楽しかった記憶がありません。本当に何一つたりとも。
その間は辛く、苦しい毎日でした。
死にたいと思ったことはないのですが
自分のことを誰もしらない、どこか遠くへ逃げてしまいたいと思うことはありました。
もしかしたら、その時期の埋め合わせのために
今行動を起こしているのかもしれません。
でも、これまでの苦しかった日々が無駄な時間だったと思ってもないのです。
病気が切っ掛けで出会えた人もいました。
自分自身の歪みに気が付くことが出来ました。
多くの人たちに助けられて生きていることに気が付けました。
自分は不幸なのではなく、幸福なのだと気が付けました。
本当にたくさんの学びがありました。
これら学びが血肉となり、今の私を形成しています。
私は自己肯定感が高い方ではなく
むしろ低く、自分のことが嫌いでした。
でも、今ではこう思えます。
「意外と悪くないんじゃない?」
以上が、17年間勤めた会社を辞める理由になります。
大半の人から見ると
「安定した生活捨てるなんてもったいないことするな」
と思うかもしれません。
実際、私も相当迷いました。
特に、「当面の生活費はどうするのか」と言うのが問題でした。
私と同じような立場で
会社辞めたいけど辞められないという人は
これが一番大きな問題なんじゃないでしょうか。
私も、この不安は今でもあるのですが
元々、FIREするつもりで貯めてた資産がそれなりにあるからと言うのが
結構大きかったりします。
ここら辺の話も、今後需要ありそうだったらしてみようかなと思います。
まあ、そんなこんなで新しい人生の一歩を踏み出すことになりました。
今後はキャリアブレイク中のことを発信していこうと思います。
好き勝手にやっていくつもりですが
同じような境遇の方の何か気づきだとかヒントになるようであれば
幸いです。